技術開発と施設紹介

サモーリシス株式会社は、尖端炭素繊維材料の研究開発に特化した企業です。当社のコア競争力は、業界をリードする最先端のマイクロ波熱分解技術、豊富な実績、そして優秀な人材にあります。私たちは、再生炭素繊維不織布およびプラスチックペレットの高度な生産ラインを構築し、廃棄物のリサイクルと再生の効率を最大化する高効率な熱分解システムの開発に取り組んでいます。これにより、コストパフォーマンスに優れた量産を実現し、製品品質の安定化と循環型経済を支える革新的なソリューションを提供しています。  

サモーリシス株式会社は、高温熱分解システムを活用し、樹脂マトリックスを迅速かつ効率的に分解することで、クリーンなカーボンファイバーを回収しています。当社のプロセスでは、90%以上の樹脂除去率を達成しつつ、繊維表面の構造を維持し、本来の機械的性能を保っています。この技術的ブレイクスルーは、カーボンファイバー産業における循環型経済の構築に向けた重要な一歩です。  

2017年、当社は台湾で初となる連続式マイクロ波熱分解システムを高雄の工場に設置しました。以来、廃棄物処理の効率向上を目指し、インフラと技術開発への投資を継続しています。長年の研究開発と現場経験を通じて、連続供給型の熱分解システムの開発に成功し、再生カーボンファイバー（RCF）の大規模生産を実現しました。この技術革新により、生産能力と効率が飛躍的に向上し、製品の安定供給が可能となったことで、本格的なスケールメリットの基盤が築かれました。  
 

2023年初、当社は台湾の環境保護署による「カーボンファイバー再利用評価」に基づき、炭素繊維リサイクルの承認を取得しました。その後、同年8月には、経済部産業発展署より、廃カーボンファイバーの「個別再利用」案件についても正式な承認を受けました。現在、サモーリシス株式会社は、台湾で唯一の認証を受けたカーボンファイバーリサイクル企業です。 

サモーリシス株式会社では、機械的強度と構造安定性を高める補強材として、再生カーボンファイバー不織布を開発・製造しています。この不織布は、電磁波シールド、軽量自動車部材、航空宇宙構造材など、幅広い分野で活用されており、優れた耐腐食性により、化学防護用素材としての応用価値も高まっています。 

私たちは、再生カーボンファイバー特有の扱いにくさを克服するため、独自の設備改良と工程開発を重ね、100%純RCF不織布の量産体制を確立しました。さらに、合成繊維との混紡比率を調整することで、用途に応じたカスタマイズ製品の提供も可能です。 

従来の不織布装置は、粗繊維向けに設計されており、軽量かつ微細なカーボンファイバーの加工には不向きです。そこで当社は、専用の開繊・カード技術と精密なニードルゾーン設計を採用し、繊維の均一分散と安定した成形を実現。厚みの許容誤差を±10%以内に制御することで、他社製品を凌ぐ一貫性と性能を確保しています。